「葉脈のない多肉植物の葉っぱをイメージし、厚みを出してぽってりとした立体的なかたちにしました」と廣田さん。フロスト加工を施し表面をマットにすることで、光の反射がやわらぎ多肉植物の質感も表現されています。

ひとつずつサイズが異なる５つのパーツを、アシンメトリーに配したおしゃれなネックレスです。

こちらは、緑の色ガラスでもつくられた羽がついた種のモチーフ。クリアとフロスト加工をした乳白色のガラスを組み合わせ、表情豊かなひとつのパーツに仕上げています。

8つのパーツがはなやかなロングネックレス。清々しいクリアガラス素材はロングタイプでも軽やかにつけていただけます。

「先に麻の紐があり、この紐に合うかたちを考えて藁（わら）のパーツに決めました」と廣田さん。気に入った紐があったから生まれたネックレス。ひとつの作品をつくるとき、ガラスだけでなく紐や金具など合わせる素材の特徴も活かすことを大事にされていらっしゃいます。

塩の結晶をつくろうと、挑戦されたのがこちら。「ガラスの中に空気を入れたエッジのある小さなパーツのイメージはあるものの、いざつくってみると中に空気を入れると温度によって破裂してしまい、冷ましながらかたちを整えなければならず、コツをつかむまで試行錯誤を繰り返しました。その過程の中で、想像していなかったようなパーツが出来上がるのもおもしろかったです」と廣田さんがお話ししてくださいました。自由にかたちを変えられるけれど、生きもののように繊細で思い通りにならないこともあるガラス素材は、長年手にされていても新鮮で制作意欲をかられるものなのですね。

一辺が5〜10㎜未満の小さなパーツが、ところどころ2、3粒まとまって連なっているのがとてもかわいらしいネックレス。中に空気が入ることで光の反射がまるで本物の結晶のようにきれいです。

石にぶつかりはねる川の流れを表現した大きめのパーツが印象的なチョーカー。湾曲するガラス表面の艶やかな輝きに、澄んだ清流が感じられます。

指輪をつくろうと四角い棒状にしたガラスを指のサイズに曲げてみたところ、指輪としては難しかったのですが、ねじったパーツが知恵の輪みたいでおもしろいと思い、この知恵の輪シリーズにつながったそうです。ねじりを入れることで、硬いガラスなのに水飴のようなやわらかさが感じられます。

シルバーの革紐につけた「C」のかたちにねじられた大ぶりのパーツが目をひくネックレス。個性的で、シンプルな服も自分らしい装いになります。