特集 竹崎万梨子さんのストール展
第1話 原毛はおもしろい
イギリスの羊の原毛からつくったストールです。それぞれの羊毛の持ち味にあわせて糸の紡ぎ方、織り方やサイズなどを決めています。
  • モンゴルの原毛からつくったストールです。大草原の厳しい環境で育ったモンゴリアンメリノウールはとにかく暖かい。ピンク、イエロー、グリーンの3色と大きな格子の黒の部分は染めたもの、他はナチュラルなまま。
カシミヤのナチュラルな紡績糸を染めて織ったストールもあります。カシミアなので繊維が細く発色がきれい。「“すべて原毛からはじめる”とこだわらない自由さも、私には大事。手でやっているよさだと思います」と竹崎さん。
イギリスのシェットランド島からはるばるやってきた原毛です。これを洗うと、赤土や脂質、枯れ葉などで水はどろどろに。30%から40%ほど重さも減るので「高価だなあと思う時もあるけれど、いろんなことを教えてくれる。土のついた原毛を運ぶのは大変。運んだ人『ありがとう』って気持ちになります」。
原毛を洗った状態。(前列左から右へ)ブルーフェイスレスター、シェットランド、ヘブリディアン(後列左から右へ)、空飛ぶ羊、モンゴリアンメリノ、ホワイトベビーカシミヤ。“空飛ぶ羊”はモンゴルの極寒の高地に育ったもの。
  • 洗った原毛をハンドカードしているところ(ほぐして梳いて繊維をそろえる)です。
  • 触りながら、どの程度カードしようか、どんな毛糸に紡ごうか、どんなストールにしようか思いを巡らします。
  • 紡毛機で毛糸を試しに紡いでいるところです。かたかたと足でふんで動かしています。
  • 紡いだ毛糸に手で触れて、撚(よ)りのかけかた、太さ、毛糸の雰囲気をたしかめます。
 
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