おしゃれは大事よ
47話 ときめきの色


 久しぶりに友達とペチャクチャしゃべっておばさんごっこをした。何故ペチャクチャがおばさんごっこかというと、内容がおばさんしてたから。あの人がどうのこの人がどうの、みのりのない話題でした。
 そんなおしゃべりをしてしまうと、必ず後味が悪くて後悔をするのだけど、今回はそれがほとんどなかったのは、あの人(女性)を悪くいわないように気をつけていたからかとも思う。悪くいったのはこの人(男性)だけで、悪くいわれてもしょうがないようなことしてるんだもの。でも、ま、人のことを話題にしても、本当になぁんの得にもなりません。時間がもったいなかっただけ。
 (1日たって)さっきしゃべったことが間違っていなかったかを考えていました。しゃべったことのひとつ、45歳ぐらいになると男はあぶないよ(と以前ある女性に教わった受け売り)。体力というか自分のセックスの老化にあせりだし、浮気のルール違反をし、奥さん子供さんを捨てるケースが多いから。バッカだねぇ、女をとっかえても若化なんかしないのにねぇと批難して、40歳になって間もない独身の女性に、それぐらいの年の男の人をねらえばけっこう確率いいと思うよ、なぁんてことまでいってしまった私でした。
 帰り際彼女が、あぁあ、ときめきたいなぁとつぶやきました。その言葉、老化し始めた男達の行動にあてはまるのではないのかって今思いついたのです。もう一度ときめきたい、何もかも忘れてときめきたい、が、はめをはずすもとなんじゃないかって。せつないねぇ。この人をあんなに悪くいわなきゃよかったかも。
 先日別の友達が朱赤のジャケットにときめいて買いました。私が買ったのは無難なカーキ色。私は朱赤は買わなかった。ときめきからずいぶん遠ざかってしまったもの。

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