30代の友達、買いたい服、合う服がないので悩んでいるといいます。そんなぁ、と今まで中高年の服をみつけるのがむつかしいとしか思ってなかった私は思いました。だってデパートは20代30代をターゲットにしていて、40代50代はお客と思ってないし、もひとつ60代70代を人間と思っていないから、頭にきてたんですもの。
　30代によくよく聞いてみれば、格好よい服はほとんど10代から20代向けで、30代向けはおばさん服。30代でおばさん服着るのはなさけないし、さりとて20代の服を着るのは体型的にちょっと無理になってるって。そうか、30代の服はすでにおばさん服なのかあ。30代向けの雑誌に出てる高級ブランド服を着てる知人はいないけど、30代はあの手の服なんだろうときめつけていた。あーんな値段のよろしい服を誰もが着られるわけないよねえ。
　そこで私デパートを見て歩きました。一応30代、40代向けの服を扱ってはいましたが、やっぱり恰好よい服とは思えなかった。
　そんな頃、50代の主婦をやってる友人から、ちゃんとしたスーツが欲しいんだけどどこで買えばいい？　と電話がありました。私知るわけがない。でもうんと親しい友人が困ってるのを知らないではすませたくありません。ふっと思い出したのはミセス向きの服をつくって販売もしている知人。その人とてもすてきな人です。センスがいい。そういう人がつくる服はやっぱり信用がおけます。
　友人を連れてその人の店に行くことにしました。ただし見て試着して気に入らなければ、体に合わなければ駄目だけどねぇといっておきました。好み等はそれぞれだから。
　ファッションが産業になって、服が量産されるようになって、おしゃれしたい意識の強い人達に合わなくなったと思う。知人のような小さな店がもっと知られるといいのです。